潰瘍性大腸炎と上手に付き合う方法

潰瘍性大腸炎は、10から30年にわたって再発しやすいので、大変です。原因が不明で、難病指定されています。薬で少しでも症状を抑え、食事に気をつけると、生活の質が落ちるのを避けられます。

潰瘍性大腸炎では、大腸の粘膜に潰瘍すなわち、ただれができる病気です。原因の候補として、細菌・ウイルス・酵素不足・アレルギー・心因があります。最新の研究では、免疫系の疾患であるとされています。免疫は、細菌などの外的を排除するものです。腸の中では、消化の際に、体に必要な栄養分を腸の粘膜から吸収し、有害なものは吸収せずに便として排泄するよう働きます。


 
1、潰瘍性大腸炎について知る
 
免疫システムの異常が大腸であると、体に不要なものまで、腸の粘膜から吸収されて、大腸の粘膜に炎症が生じます。そして、潰瘍になるのです。その大腸の免疫異常がなぜ起こるのかは、わかっていません。原因が不明なので、根本的な治療・予防がありません。

最近は急増している
 
ただ、言えるのは近年、急速に増えてきたという点。30年ほど前は、珍しかったのです。潰瘍性大腸炎が増加している原因候補は、欧米化したコレステロール・動物性蛋白の多い食生活があります。現に欧米では、潰瘍性大腸炎は昔からありふれています。
 
年齢的には潰瘍性大腸炎は、20-30歳代の若い人に多く、男女差はありません。潰瘍性大腸炎の症状は下痢・血便・食欲不振・腹痛です。合併症では、目・口内・皮膚・肛門・関節・内臓の炎症があります。
 
2、潰瘍性大腸炎の治療

早期治療が重要
 
潰瘍性大腸炎は、少しでもそうかな?と思ったら、治療を始めるのが大事です。早期発見・治療で、ぶり返しにくい状態になります。
 
潰瘍性大腸炎は、腸だけでなく、合併症が全身に出る場合もあります。ですから治療は、消化器科の医師だけでなく、眼科・皮膚科・整形外科とも連携して治療を行う場合もあります。まず、最優先するのが、腸の治療です。食事療法・薬物療法・心理療法・中心静脈栄養法・経腸栄養法・外科的手術などです。
 
食事療法は、消化吸収が良くて栄養価の高い食事を工夫するのがメインです。

少し淡白な食事を心がける
 
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜が炎症を起こしています。ですので大腸の負担が少しでも軽くなるような消化の良い食事をします。白身の魚、脂肪の少ない赤身の肉、豆腐などの質の良い蛋白質がオススメ。繊維・脂質は、胃腸の負担を増やすのでご法度。とりわけ繊維質は便の量が増やして、大腸の粘膜の傷を広げます。

激辛カレーなどの香辛料も刺激になって良くないです。お酒も血管拡張になるので、いけません。状態が良くなってくれば、食事制限は少なくなります。ただ、腸に悪いものを摂り過ぎると再発する恐れがあるので、気をつけましょう。食事療法に関しては主治医・栄養士とよく相談するといいです。

症状が酷い場合には入院も
 
あまりにも炎症がひどくて、食事ができないと、入院してIVH(中心静脈栄養法)をします。鎖骨のあたりの静脈から中心静脈に栄養剤を入れます。あるいは、経腸栄養法をします。鼻・口から管を小腸まで入れて、栄養剤を注入します。薬物療法では、サラゾスルファピリジン・ステロイドを、投与します。
 
3、その他の療法
 
ストレスが潰瘍性大腸炎には悪いです。ストレス解消も治療の一環です。何かストレスが解消されるモノを見つけましょう。ビフィズス菌類・ローヤルゼリーなどのサプリメントで合うのがあれば、症状が幾分楽になります。ただ、個人差があり過ぎるのが、難点です。

この種の免疫システムの異常には、決定的な治療法が無いので、サプリメントを始めとする代替療法が乱立しています。合えば、完治に近い場合もあるでしょうが、絶対治るとかいう広告には、依存し過ぎないようにしてください。
 
漢方薬では、恵命我神散が、効くともいわれています。また、潰瘍性大腸炎の患者歴が長い人は、急な発作に正露丸が良く、普段から緑茶を摂るといいと提唱しています。
 
おわりに
 
何度もぶりかえす疾患は、つきあうのが難儀です。ですが、対策を講じれば、少しでも症状が抑えられます。

(三川恵子)
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